は じ め に    わが国は、総人口が減少するなか、65歳以上の高齢者の総人口に占める割合は増加しており、 なかでも75歳以上の後期高齢者の高齢者全体に占める割合は増加することが見込まれています。  本市においては、全国同様の傾向で、総人口に占める高齢化率は増加していく一方で、後期 高齢者の高齢者全体に占める割合は、全国より早い時期にピークを迎える見込みです。そのよ うな状況下、健康に過ごせる期間である健康寿命は大阪府内でも短く、健康寿命の延伸が課題 となっています。  これまで、本市では、高齢者が住み慣れた地域で、尊厳を保持し自分らしい暮らしを続ける ことができるように、医療、介護、住まい、介護予防及び生活支援などのサービスが一体的に 切れ目なく提供される、地域包括ケアシステムの構築に取り組んできました。介護予防につい ては、本市との包括連携協定に基づき、大阪河アリハビリテーション大学及び大学院との協働 により事業を進めているところです。また、市立貝恤a院では、入院される患者さんとの面談 等を通じて様々な問題を早期に把握し、円滑な入院生活と退院に関わる諸課題の解決に向けた 支援を行っています。さらに、在宅療養後方支援病院として、在宅医療を行う診療所と患者さ んの情報を普段から共有し、急変時にはスムーズな入院受入れと治療を行っています。  このたび、令和22(2040)年を展望した中長期的な視点をもって、今後3年間の計画となる 「高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画」を策定しました。これまでの取組みを基礎とし ながら、健康アプリ「かいづか介護予防マイレージ」の本格稼働により、健康意識の向上及び 介護予防活動の継続を促すなど、健康寿命の延伸に向けた介護予防事業のさらなる充実に取り 組んでまいります。また、住民一人ひとりの課題にアプローチする本市独自の取組みである拡 大地域ケア会議を活用し、支援が必要な人が支援を受けられるよう、複雑化・複合化している 支援ニーズに包括的に対応する重層的支援体制の整備を推進し、地域包括ケアシステムの深化 を図ってまいります。  結びに、本計画の策定にあたりご尽力を賜りました貝恷s介護保険事業計画等推進委員会の 皆様、ご協力をいただきました市民、事業所及び関係団体の皆様に厚くお礼申し上げます。     令和6年3月    貝恷s長  酒 井  了