第5章 健康寿命に挑戦するまちづくり 1 介護予防の推進   (1)介護予防の普及・啓発  介護が必要になる前のフレイル*の予防、改善に向けて、質問票を用いてフレイル状態を早 期に発見するとともに、健診・医療・介護のデータ等(KDBデータ*)を活用し、高齢者の 健康課題を整理することで、適切な介護予防事業につなげます。  また、地域の団体が主催する講座やコスモス市民講座*への講師派遣による、介護予防に関 する正しい知識の普及啓発に加え、地元町会館等での介護予防教室による実践的な取組みの推 進により、高齢者自身が積極的に介護予防に取り組めるよう支援します。  さらに、令和5年度から健康アプリ「かいづか介護予防マイレージ」を導入しており、スマ ートフォンから自動的に取得する歩数などのデータやアプリ上の簡易ヘルスチェックの結果 によるフレイルリスクの分析を行い、個々の心身の状態に応じたフレイル予防メニューを提供 します。また、介護予防に資するイベント等への参加によりポイントを付与し、これらをきっ かけとして多くの高齢者が参加することにより、健康意識の向上・活動の継続を促し、介護予 防につなげます。   ◆介護予防教室   令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 (実績) (実績) (見込み) (見込み) (見込み) (見込み) 実施回数(回) 26 68 80 100 100 100 延参加者数(人) 467 1,341 2,000 2,200 2,200 2,200   (2)地域における主体的な介護予防活動の支援  市内には、地域における身近な介護予防・認知症*予防の場として、「ときめきの場(通いの 場*)」があり、令和5年度現在、35か所の町会館・自治会館等で開催されています。今後も定 期的、継続的に実施できるよう支援し、さらに開催箇所数が増えるよう周知等を行います。ま た「ふれあい喫茶」開催への支援や、市内の卓球場、乗馬クラブ、スイミング場等の社会資源 を活用した各種健康教室の開催など、多様な場における主体的な介護予防の取組みを推進しま す。また、地域での自主的な体操グループ(つげさんお元気体操グループ)の立ち上げ支援を 行うなど、地域での介護予防活動がより効果的なものとなるよう取組みを進めます。  さらに、大阪河アリハビリテーション大学及び大学院と協働し、認知症*予防についての知識 の向上、認知・運動機能測定等、住民主体の介護予防活動を推進します。   ◆ときめきの場   令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 (実績) (実績) (見込み) (見込み) (見込み) (見込み) 実施箇所(か所) 31 32 35 40 45 50 実施事業数 58 66 72 75 80 85   ◆ふれあい喫茶   令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 (実績) (実績) (見込み) (見込み) (見込み) (見込み) 実施箇所(か所) 38 55 60 63 64 65 延参加人数(人) 4,127 14,686 20,000 25,000 28,000 30,000 ◆健康教室   令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 (実績) (実績) (見込み) (見込み) (見込み) (見込み) 卓球 参加者数(人) 100 115 118 120 120 120 ボウリング 参加者数(人) 79 71 80 乗馬 延参加者数(人) 121 114 110 120 120 120 水中運動 参加者数(人) 47 41 50 50 50 50 ◆つげさんお元気体操グループ活動支援   令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 (実績) (実績) (見込み) (見込み) (見込み) (見込み) グループ数(組) 0 1 1 3 3 3 実施回数(回) 0 4 5 15 15 15 延参加者数(人) 0 63 50 150 150 150       ? (3)高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施  フレイル*対策を含めた介護予防をより効果的に推進するため、健診・医療・介護のデータ等 (KDBデータ*)から得られる情報を活用し、高齢者の健康状態の把握と健康課題を整理して いきます。庁内関係課や医師会等の関係者との情報共有を図り、地域の実情に応じた効果的な 事業展開の検討を進め、健康づくり事業と介護予防を一体的に実施していきます。  KDBデータにより健康状態が不明な高齢者には、個別的支援として専門職が訪問し、相談・ 受診勧奨等を行います。また、専門職が通いの場*等へ出向き、フレイル予防等の取組みを推進 します。今後もKDBデータから得られる情報により、優先順位の高い課題を取り上げ、取組 みを推進します。   ? 2 高齢者の生きがいづくりの推進   (1)スポーツ・レクリエーション活動の促進  老人福祉センターにおいて、高齢者が生涯にわたり、スポーツ・レクリエーション活動や自 身の体力に応じた健康づくりに取り組めるよう、カラオケや体操、ヨガ等クラブ活動の支援に 努めます。 (2)多様な学習機会と場の提供  高齢期をいきいきと過ごせるよう、また、アクティブシニア層が地域とつながる意欲を高め ることができるよう、NEWつるかめ大学(中央公民館)、ことぶきクラブ(山手地区公民館)、 シルバーライフ(浜手地区公民館)等の各公民館主催の高齢者向け講座や、コスモス市民講座* のプログラムを工夫するとともに、やすらぎ老人福祉センターにおける各種講座の開催により、 高齢者の学習機会や生きがいづくり、仲間づくりの場を提供します。  また、高齢者の自主的な活動を促進するため、指導者派遣、活動の場や活動成果の展示・発 表の場の提供、開催方法・日時の工夫、相談、情報提供等の支援に努めます。 ? 3 高齢者の社会参加の促進   (1)シルバー人材センターとの連携  シルバー人材センター*は、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき設置される 団体で、一般家庭、事業所、官公庁等から受注した臨時的・短期的または軽易な業務の就業機 会を高齢者に提供することにより、高齢者の生きがいの創出や活力ある地域社会づくりに寄与 しています。  本市ではシルバー人材センターと連携し、シルバー人材センターの認知度を向上させる取組 みの推進や、技能講習会等の充実を図り、高齢者の就労を促進します。他の就労支援機関との 連携強化を図りながら、高齢者の多様な就業ニーズにマッチする就労支援へのさらなる充実を 図ります。 (2)就労への支援  就労意向のある高齢者に対し、これまで培ってきた経験、知識を生かして身近な地域でいき いきと活動できるよう、働く意欲のある高齢者の就業機会の確保に取り組みます。 (3)ボランティア活動の促進  公民館等を拠点とするボランティア*団体やボランティア連絡会の活動、小地域ネットワーク *活動への支援、地域福祉にかかわるボランティア団体の相互交流の促進等、社会福祉協議会* 等の関係機関によるボランティア活動促進の取組みを支援します。 1