岸和田市・貝塚市新斎場整備基本計画【概要版】

基本計画の策定に向けて
　超高齢社会の進展に伴い、火葬需要が急速に増大すると予測されています。
　そのようななか、岸和田市及び貝塚市の市立斎場は、稼働開始後、長年が経過しており、今後増大する火葬需要（※）への対応が課題となっています。
　令和元年、「岸和田市及び貝塚市による斎場の広域連携手法の調査・研究」を実施し、両市共同で新斎場整備を行うことのメリットを確認しました。
　このたび、両市共同で新斎場整備を行うにあたり、基本的な考え方や、火葬炉数等の施設の基本的条件、今後の事業スケジュール等を具体的に定めた新斎場整備基本計画を策定しました。
　（※）令和17年がピークとなり、１日あたり最大火葬件数17件を想定しています。
計画火葬炉数
■火葬タイムスケジュール（8基）

　利用申込の多い、11:30～16:30の時間帯で10件の火葬が可能です。１日17火葬の場合は、最終の収骨時間が18時頃となります。また、定期的な火葬炉のメンテナンスや、万一の故障を想定すると、1基もしくは2基が運転できなくなる可能性がありますが、運用を工夫することで最終の収骨時間を変えることなく対応することが可能です。
　
　計画火葬炉数　人体炉８基・動物炉１基


新斎場整備における基本的な考え方
①最後のお別れの場にふさわしい施設
②故人を偲び、悲しみを癒し、慈しみを感じる施設
③人と環境にやさしく、誰からも愛され大切にされる施設
④将来の火葬需要に対応した施設
⑤維持・管理費が低コストの施設
⑥災害時にも対応可能な施設　
施設整備の構成
①火葬部門
　斎場施設の主となる施設であり、入場から告別・収骨までの火葬業務を行う場所です。施設は、エントランスホール、告別室・収骨室、霊安室、その他（通路・階段等）等から構成します。
②待合部門
　告別の後、遺族等の会葬者が収骨までの間一時的に休憩を行う場所です。このことから、遺族の悲しみをやわらげるような雰囲気を醸し出す質の高い空間構成が望ましいと考えています。施設は、待合ホール（待合コーナー）、待合室、湯沸室、キッズコーナー、トイレ、倉庫、業者控室、その他（通路・階段等）等から構成します。
③管理部門
　火葬作業、火葬場の管理・運営を行う場所です。施設は、炉室、炉機械室、残灰室、台車庫・倉庫、電気室、発電機室、空調機械室等、事務室、制御室、更衣室、トイレ、湯沸室、その他（通路等）等から構成します。
※本計画では式場は設置しませんが、多目的室を設置し、増加している直葬（通夜・告別式を省き、火葬のみを執り行う葬儀）や市に申し込んで行う簡易な葬儀を執り行える場所を提供します。
計画候補地の選定
①岸和田市域における候補地の考え方
　平成29年3月に策定の岸和田市斎場整備基本構想では、下表に示す検討結果となりました。
　





②貝塚市域における候補地の考え方
　現斎場の敷地は狭く、その他の公有地は「貝塚市墓地、埋葬等に関する条例」で住宅や病院、学校、福祉施設などの敷地から100メートル以上離れていなければならないと規定されており、この基準を満たす適地がありませんでした。
③計画候補地
　　以上のことから、現岸和田市立斎場の近隣用地を本計画候補地としました。


施設整備計画
■全体配置図（案）(S=Free)















         敷地面積　約14,300m2
■施設整備内容









概算工事費・ランニングコスト






建築計画
■建築計画図（案）（1階・２階）　延床面積約3,099m2












　　　　　　 1階平面図（床面積約1,721m2）　　　　　　　　　　　　　        2階平面図（床面積約1,378m2）
環境配慮計画
　斎場では、特に施設から発生する大気汚染物質の排出基準等の規制基準が定められていません。このため、本計画では、火葬炉設備の選定にかかるガイドライン作成に関する研究（平成2年度厚生行政科学研究）、火葬場から排出されるダイオキシン類削減対策指針（平成12年3月厚生省生活衛生局）、火葬場の建設・維持管理マニュアル-改訂版-（特定非営利活動法人日本環境斎苑協会）を参考に、保全すべき項目を抽出し、自主目標値を設定しました。
事業スケジュール
■事業工程（案）従来方式





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