菅原神社のカクレミノ
菅原神社のカクレミノ 1本
菅原神社のカクレミノ
すがわらじんじゃのかくれみの
種別
天然記念物
所有者氏名
個人
所在地住所
貝塚市大川
時代
不明
指定年月日
平成17年1月21日
菅原神社は、貝塚市大川の集落のつきあたりに位置し、菅原道真(すがわらのみちざね)を祭神とする神社です。『和泉国庄名高寺社地并古城名所記』には、天文5年(1536年)に松浦肥前守守(まつらひぜんのかみまもる)が建立したと記されますが、それ以外の社歴については明らかではありません。
カクレミノはウコギ科の広葉樹で、大きな葉がミノに似ているのが名前の由来です。菅原神社のカクレミノは、秬谷川(きびたにがわ)の上流にあたる大川左岸の標高204メートルの地点、菅原神社の本殿が建つ基檀の前面北斜面に位置しています。樹高約14メートル、目通り幹周(地上から約 1.5メートル高の幹周)1.65メートルを測り、幹は北東方向へ約60度の傾斜をもって傾いて立っています。樹形は、地上2.5メートルの所から本殿方向に長く伸びた大きな枝を中心に全体の枝張りも美しく、樹冠が境内を美しく覆っています。
根元には神社本殿の石垣の石材が根にからまるように散在しており、本カクレミノの成長によって石垣を崩した状況がうかがわれ、この石垣の崩壊により現状に近い幹の傾斜を持った可能性も考えられます。こうした状況から、植栽された可能性も残りますが、本殿前面の石垣付近に自生した可能性が高く、成長とともに神社と深いかかわりをもって手厚く保護されてきたものと思われます。
開花期には、その蜜や花粉が近辺の昆虫類の重要な餌資源となっているものと見られ、周辺では蝶、ハチ、甲虫類などが多数観察されるほか、その花の量からも樹勢は極めて盛んな状態にあるものと判断できます。
内陸部の山地では非常に珍しく、しかもカクレミノとしては他に類を見ないほど巨木に育ち、個体として学術上極めて貴重な樹木です。
(大阪府教育委員会作成資料を参照)
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更新日:2020年06月01日