貝塚市

第68号 東貝塚駅

■東貝塚駅は、1934(昭和9)年9/21に阪和貝塚駅として設置されました。この設置には当時、五カ町村の合併(昭和6年)以来伸展しつつあった貝塚町が、さらなる発展をするために重要な意義がありました。 将来、町を産業都市にするための計画の一つに、発展のめざましかった紡績工場の誘致がありました。そこで、町は1933(昭和8)年に工場誘致委員会を発足。誘致運動の結果、大日本紡績株式会社(後のユニチカ)との交渉がまとまり、契約の中に、「貝塚町は阪和電気鉄道株式会社の停留所を設置し、工場の敷地内に引込線を新設すること」という内容が盛り込まれました。 こうして阪和貝塚駅ができ、当時東洋一と言われた工場の操業により、貝塚は泉南随一の紡織工業都市として繁栄することになりました。その後、戦時体制化における交通統合によって、1940(昭和15)年には阪和電気鉄道は南海鉄道に併合されました。以後、同線は南海山手線と呼ばれ、駅名は東貝塚駅と改称。944(昭和19)年、南海山手線は政府に買収され国鉄阪和線となり、1987(昭和62)年4月の国鉄民営化後は、JR阪和線になり現在に至っています。
(平成19年3月掲載)