貝塚市

第24号 熊野街道半田一里塚

一里塚は一般的に旅人が目的地に着くまでの距離の目安になり、馬やかごの料金を支払う際にも利用されたそうです。一里(36町=約4キロメートル)ごとに道の脇に土を盛ってその上に木を植えていました。 半田一里塚は、平安時代以降、紀州熊野への参詣道としてにぎわった熊野街道沿いにあります。当時の形をほぼ完全に残す大阪府下唯一のもので、昭和49年に府の文化財に指定されました。なお、熊野街道の一里塚は、一里が50町や60町などの記述や伝承があり、正確に一里ごとに配置されたものではなかったようです。 高さ約4メートル、周囲約30メートルで、樹木が茂っている半田一里塚は、現在は、フェンスに覆われ保存されています。こんもりと盛られた塚で、旅人たちは疲れた足を休めたり喉をうるおしたりしたのかもしれませんね。ちょっと立ち寄って往年の旅人の気分を味わってみませんか。
(平成15年7月掲載)